マダニ媒介性疾患の脅威
2013年12月07日 2:20 AM
2013年1月にマダニ媒介性の感染症「SFTS:重症熱性血小板減少症症候群」による国内初の感染死亡者が確認されましたが、その後診断検査体制が整備 されたことにより、過去の感染者情報が明らかになっていくとともに、今年に入って新たに感染した事例も次々と報告されています。(図1)
本年5月から開始された厚生労働科学研究所において、マダニからのSFTSウイルス遺伝子の検出及び動物のSFTSウイルス抗体測定法が開発され、国内のウイルス分布状況などを明らかにしていくための予備調査が実施されました。その結果、SFTS
ウイルスを保有しているマダニが確認された地域、シカやイノシシなどが感染している地域や猟犬や飼い犬が感染している地域が確認されました。(図2)
今のところ、動物から人への感染は確認されていませんが、今後の調査の動向には注意か必要です。
この結果を見ても、マダニの予防薬(フロントラインなど)を通年にわたり使用していくことは重要と考えられます。